おやゆびひめ
- アンデルセン
- 2017年3月15日
- 読了時間: 2分

60歳を目前にして、「おやゆびひめ」のおはなしが色づくなんて、年をとるのも嬉しいことです。
おやゆびひめの絵は2年ほど前に完成をしていた。
にもかかわらず、今までおはなしを人の前ですることはなかった。なぜなら、私の中での解釈が進まないで、府におちるまでに時間がかかってしまった。
語り手がなんとなく良いと思いながら、おはなしすると聞き手にはふわんとしか伝わらない。
子どもの頃から何度も読んだおはなしなのに、こんなにふんわりと心の中に薄いピンク色みたいにずっと沈んでいるなんて。
ついこの間、パネルシアターを虫干ししているときに、自分の作ったおやゆびひめをみつけて、頭をからっぽにしてから読んでみた。
すると、あっという間に色づいて私の中で様々な物語の風景が思い描けたのだ。行間に登場人物の心理状態が想像出来たら、その話は、心の中で色とりどりになり息をし始める。
物語はここからはじまる。どうしてもなにがなんでも赤ちゃんがほしいと願った女の人が、とうとう最後にたどり着いた魔女のすみか。魔女に頼んでまで、望んだもの。
魔女にもらったのは、麦の粒。常識では到底通用しない、麦の粒から人間の形をした天使の女の子が誕生する・・・・・・~。
常識など物語の世界では自由にあやつられ、非常識を常識にしてしまう想像力のなせる業。
細部まで読み解くことは、語り手にとっては必要な作業。
擬人化された虫たちや小動物たちが欲深さをもったり、自己中心的だったり、そこはかとない愛情をもっていたりと人間社会のよう。
この話が素晴らしいのはどの種族も争わず、お互いの距離を大切にしているところ。それぞれが、それぞれの解釈を持ち、愛情深く切なさを持つ。
そして、自然が織りなす四季。あたたかさややさしさやせつなさや厳しさが描かれているところだろう。物語に学ぶことは多い。
それにしても、物語と出会って50年は経っている。この年齢になるまで読み解けなかったのは・・・物語の心理は深いわ。
大人語り、こども語り両方可能な内容を作ってみようと思っている。
春に大好きな作品になりそうだな。